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「頑張ってよ?だって受験受かって欲しいんだもん、○○の為n」
「そりゃどうm」
「まぁ、俺の為でもあるって言ったら嘘じゃないけどw」
そう私が言うと、まるでそれが当たり前かのように彼は言ってくれた。
「それでいいんだよw」

「なんでだよw
俺のこととは別に考えることにしたのに!
だって、押しつけるのは良くないないからさ。甘える側なんですかr」
でも、「そうか」という言葉だけで彼がどう思っているのかが分かった私は、言葉を続けた。
「でも、理由になるなら、俺の為にも頑張って」

「ん」
そう一言だけ、彼は返した。
だけど、今までで、
まして、入試という人生の中で一大事の場面で、
私のために頑張ると言ってくれた人が、一体どれだけいたのだろう。
今までの恋人どころか、両親の名前でさえ私は思い付かない。

 
「○○はあんま自分の為だと一生懸命じゃないからw」
「 悪かったなw」
「だからちょっとプレッシャーかけたのもあるんだ実はw」
「先生に第二志望受かる予想出されて気が緩みかけたのも本当だからなw
まあ適度にプレッシャーもらっとくy」

そうやって、私の期待を受け止めてくれる人なんて
今までに一人でもいただろうか。

 
「でも、あんま邪魔しちゃいけないし、願掛け込めて○○断ちでもしようかな」
「12時以前ならいくらでもどうz」
「いやでも、長くなっちゃうと思うんだよねーだからやめとくy
まぁたまに英語は聞いちゃうかもしれないけどw」

その時、まだ言う予定がなかった言葉を打った自分がいた
「俺は、○○のことが好きだよ」

「よしこれで恥ずかしくて当分話しかけないw
逃げるっおやすみ!」

あーあ、
今まで本人にはぼかしてでしか言ってなかったのに
言っちゃったよ認めちゃったよ。
叶うはずもない人なのに

今まで思っていたより、彼は本物だ
彼は絶対に、並以上の人物になる。
今はまだ、その可能性に気付く人が少ないだけで、
それこそ、彼女だって彼を深く知れば、彼を放っておくはずがない。
それこそ、たくさんの中で彼女を好きになった彼はお目が高いけど、
下手すれば、彼女には彼は勿体なさすぎるかもしれない。
それぐらい、彼には可能性がある。

今はまだ原石で、彼が恥ずかしがり屋だからその本質を知る人が少ないだけで
彼の良さを多くの人が知れば、彼女が振り向くなんて容易いこと。
私が友人としてでも彼のそばにいられるのは、そんなに長くはない。

野望だって、たとえ叶ったとしても1年が限界だと思っている
その間に私が勝てる可能性なんて、少な過ぎる

「そんな俺にも分からないことをどうしてお前が分かるんだ」と彼は言ったけど、ずっと近くにいた私は思ってしまうのだ、どうしても
彼は、客観的に見ても彼自身が思っているよりも有望な人だから

 
ただ、そんな可能性にいち早く気付いた私が言ったって、誰も責めないでしょ?
彼が、好きだって
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