夢を守る騎士

恋がしたい
恋がしたい
恋がしたい

恋愛小説や少女漫画を読み終わった夜は
いつもそんなことを思う。

もちろん、彼氏もいるし恋してるじゃないか
と、言われれば言い返せられない。

だけど、燃えるような恋がしたい
その人のことしか考えられないような恋がしたい

白馬に乗った王子様を今でも待っている
なんて言うと、夢を見過ぎていると言われるけれど

でも、白馬には乗ってないけれど
私はもう、王子様に出会っている。

ただ、あくまでそれは出会っただけで
手に入れるには大切なものを差し出さなくてはいけなくて
私は結局、さよならしてしまったけれど

『あなたにとって大事な人ほど　すぐそばにいるから』
それならば誰を選ぶべきか、本当は分かってはいる。
夢を見るのはいい加減にやめて現実を見て、
彼を選ぶことが一番幸せだと、自分でも分かってる。

だけど、彼は言った。
「まだ夢を見てていいよ。社会に出て、２，３年経つまでは」

彼は優しい
私が夢を見れるのは全て、彼が守ってくれるからだ。
王子様を手に入れることは出来なかったけど、
騎士が私を守ってくれている。
彼は、夢を守るナイトだから