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1時間目は道徳、2時間目は体育、3時間目は元々指名制の数学、

そして、4時間目は社会。


正直、授業が始まっても悩んでいた。
発言するべきか、やめるべきか。
あのことがあったばっかだからやっぱり発言するのは辛い。
でも、この1時間を逃すともう発言する機会はずっとない。
なぜって、たった一時間かもしれないけどそれで見えない勝負は決まってしまう。
今日以降、みーくんがずっと発言をすることになる。

それは、嫌だった。でも、発言する勇気さえ、もう残ってなかった。
そんな、些細なことさえあの人と関わることが怖かった。

結局、私は授業が始まってもやる気が出なかった。

そんな私を見抜くかのように、授業中に社会の先生は私にいった。
「真朝、お前は精神がだらけてる。しっかりしろ。」
さすがベテラン教師兼今の中学で私の一番好きな先生。
私の心境なんてすべてお見通しだった。
実は、こう言われたことが前にも一回ある。その時もそうだった。

そして、言われて思った。
“このままじゃいけない”って。

きっと、みーくんだって突然声をかけられてそれなりの動揺があったと思う。
だから、私がしっかりしなきゃだめなんだ。
このままじゃ、私の居場所を失う。
あと3ヶ月しかないのに、私は自分であの人との唯一の接点を失う。
それは、嫌だ。

私はいつも通り発言を始めた。
先生が私に言う前、指名制だった授業がまた発言に戻った。
みーくんも負けずに言う。

誰が決めたわけでもなく、
誰が始めたわけでもない。
内申だって、もうすでに付いている。

でも、この見えない勝負が私とあの人を繋ぐ。

これでいいんだ。
これがいいんだ。

あと3ヶ月、せめてこれだけは守りたい。
そして、謝る。それは絶対。
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