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彼と深く接するにつれて、新しく知ることも多い
彼がお笑い、中でも特に落語が好きだとか。

母が落語が好きなので、私もたまに見たりするが詳しくは分からない。
そう言うと、少し時間が経ってから彼はニコニコのURLを貼った。
それは、ある落語を録画したものだった。
『ニコニコで検索したらかなりあって、つい時間潰しそうになった』
そう言われて、だから時間がかかったのだと察した。

彼が落ちた後、私は30分の間その落語を見ながら夜食を食べた。
それは、ある落語家さんによる“夢金”という噺だった。

それからしばらくして、自分の好きな小説に落語が出て来ることを思い出して、その小説を読んだ。
その作品は表現が巧みで、読みながら簡単に情景が浮かんで来るのだけど、
とても重要な場面で落語が出て来るのにどんな内容なのか、作品名と周りの笑い声の描写以外、その場面には存在しない。
それは意図的だ。
主役である女性には、その落語の内容を把握するどころか笑う余裕さえなかったからだ。
でもだからこそ、その噺がどんな内容か知りたかった。
どんな面白い噺か分かれば、それを笑えなかった女性の心境がさらに分かると思ったから。
だから早く彼に内容を聞きたくて、眠りに落ちた。

翌日、彼に紹介された落語が面白かった旨を伝えると
『あの声が良いんだよな。落ち着く。いつもBGMにして聴いてる』と返って来た。
実際、私も食べながら聞いていたが確かに、BGMにするには良かった。
ただ、落語をBGMにするなんて私には考えつかない。
むしろ最初は、彼が落語が好きだと聞いて驚いたぐらいで。
また一つ、彼の知らないとこを知れた。

私が聞きたかった落語は、タイトルは分かるけど中容が思い出せないと言われた。
それは残念だったけど、彼が調べてみると彼の好きな落語家さんの十八番だったらしく、いつかは内容を彼が教えてくれるだろう。

 
もう一つ、新たに分かったのは
彼は一見マザコンに見えるのだけど、それは単に彼のお母様が彼を好きなだけで、
本当は、彼の場合だとお父さん離れの方が難しそうだ。

深く仲良くなりたい友人は(私以外)いない、と彼は言っているけど
それは家族という身近なところに、自分を一番理解してくれる存在がいるからだと私は思う。
彼にとって、一番の理解者はお父さんだ。
彼のお父さんの話を聞くと、一見普通に見えるが多くの父親という存在が出来ないであろうことをしている。
彼と彼のお父さんは、お互いの意見を言い合うことが出来るそうだ。
でも、そのことををだからどうしたんだ、と言える人が一体何人いるのだろう。
ケンカとしてではなく、自分の考えをお互い主張し合えるということは、父が息子を一人の人間として見ているように私は思う。
なぜなら、父親という存在は、私たちの倍以上生きていてその上、殆どの人がある程度の社会的地位を確立している。
そんな父親が自分の息子の意見を、
「偉そうに」「生意気だ」「そんな甘くなんかない」なんて返さずに、
「そうなんだ」と言える父親なんて、ドラマの世界でしかいないと私は思っていた。
実際、もし私が父親に何かを言ったら、怒鳴られて殴られるに決まっている。
もちろん、全ての父親がそうだとは言わないけど、
でも高校生の息子から“一番の理解者”と言われる父親が、一体何人この日本にいるのだろう。

お父さんが彼を理解してくれるのはとても良いことだと思う。
だからこそ私は尚更、彼は家を出た方が良いと思った。

もちろんそれは私のことは抜きにして思うことで、
今までも彼のためにも家を出た方が良いとは思ってたけど、お父さんの話を聞いてその思いは強くなった。
彼は何故?って言うけど、
お母さんが息子離れする必要があると前々から思っていたし
そしてそれ以上に、彼がお父さんから離れなくちゃいけないと思ったから。

身近に自分を理解してくれる存在がいるのは幸せだけど、
でもいつかはきっと彼より早く、その日が来てしまう。
そして、彼を理解出来る存在がいなくなってしまう。
だからいつか、彼はひとりになってしまう。
それを避けるためにも、彼は早く探さなくてはいけない。

『どうせ人間は死ぬ時は孤独なのだから、別にそんな理解出来る人をわざわざ探す必要もない』
そう彼は言ったけど、でもそれは今身近にそんな存在がいるからこそ言える言葉だ。
彼が今、孤独じゃないこそ言えるんだ。
彼は自分がどんなに恵まれているか分かってない
それを今分かる必要はないかもしれないけど、
でもいつかは彼も分からなくちゃいけない。
いや、分かってしまう日が来るのだろうか

そんな彼と私は全く違う場所にいる
でも私のいる場所には来て欲しくない。
同じ感情を共有したって、所詮傷の舐め合いだ。

だから出来れば、私をそっちに連れて行って欲しいんだけどな
それがいつか、叶う日は来るのかな

 
とりあえず彼はあくまで、“私以外で”深く仲良くなりたい人はいないと言ったから
一番簡単な解決方法は俺……いつまでそばにいられるかな(汗)
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