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20070624054200
眠れなくて、パソコンをしてたら
鳥の囀りが聞こえて、
カーテンを開けるとそこには、暁の空が広がっていた。

思わず、靴下も履かないで
サンダル履きで走り出していた。
家々の合間に、朝焼けが見えた。

もっと遠くへ
そう思って走り出したけど、どこまで行っても家ばかりで。

そうだ、初日の出を見たあの川へ行こう
そう思って家に戻り、上着と自転車の鍵だけ持って、扉を閉めた。
普段だったら出せないような速度でペダルをこいだ。

朝が気持ち良かった。
自分が生まれた朝のような、
そんな軽やかな気持ちだった。

そしてどうしても、空の向こうを見たかった。

川に着いた時に見た空は
写真では表せられない美しさで
何枚シャッターを切っても満足出来なかった。

それに、川に行っても
向こう岸には家ばかりで、
どうしても満足出来なかった。

引き返そうとも思ったけど、
今 逃したら絶対後悔すると思って
もっと早く、
もっと遠くに行きたくて、
何度も何度も ペダルをこいだ。

気がつけば隣の市で
普段の私なら絶対に行かないような場所まで来ていた。

どうしてか怖かった。
だけど、まるで夢の中みたいだった。
何故だか怯えてた。
だけど、もっと向こうに何があるか期待もしてた。

やがて、家と家の間から
太陽が上へ上へ昇って来た。
それは、今まで見た事がないような輝きだった。

あぁ、自分がこんなにも急いでたのは
遠くに行きたかったのは、
これを見たかったんだ。
やっと分かった。


帰りは隣町の方から帰った。
四年前の私は、自分の町とこの町とをいつも行き来していた。
そんな、久しぶりに見た隣町は
なんだか新鮮で懐かしかった。

あの人の家の前まで、何年かぶりに行ってみた。
家の前には新しいマンションが建っていて、
私の記憶の中とは全然違っていた。

これが、四年という時間なのだと思った。

家を見て、この壁の向こうにあの人がいるのだと考えると、
私たちの距離は近くもなければ遠くもないと感じた。
だけど、どんなに距離が離れてなくても、
心が離れてしまっていることだけは分かっていた。

そのまま自分の街に戻って、
このまま帰ろうと思ったけど
ふと、自分には秘密基地があることを思い出して
久しぶりに行こうと思った。

一人で行くのも久しぶりだし
こんな朝に行くのは初めてだったけど
普段チキンなはずの私とは打って変わって、
そこには冒険心むき出しの私がいた。

秘密基地からはいつも、世界が見下ろせた。
久しぶりにその景色を見た時、
ここが一番遠くに近い場所だと感じた。
私は最初から、ここを求めていたようだった。

なのにすでに空は曇りで、太陽はどこにもなかった。

次またこんなことがあった日は
ここに来ようと思った。



そもそも、嫉妬する相手が間違ってると思う。
本当は、ケンカしたあいつのことを考えるべきなのに
私は今もこうやって、君の事を想っているのだから。

私は今も昔もこれからも、
たった一人の人しか考えられないのだろうか。

だとしたら、それがやっぱり
君からの呪いなのだろうな。

私は今でも、自由になれない。
だけど、君以上に愛せることを祈って
私は今日も、ひとを騙している。

もう一度君に会えたとしても、物語はもう二度と始まらないけど
君に会えたら、どんなに私は嬉しいのだろう。

今も昔もこれからもきっと私は、たった一人を愛す。

そろそろおうちに帰ろう。
夢から覚めよう。
起きたら私は、二人の人を愛してるから。
君なんて、大嫌いだから。
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