見上げていた道へ、平面に。

そしてあの日、帰って来てから泣いていた
　

『大学合格おめでとう。
中学校・高校に関しては倍率がある程度あります。つぶしがききにくい教育学部に進学する以上、教員になることを前提に学生生活を送らないとね』

初めて先生から、“先輩”としての言葉を貰えた気がする。

下から見上げていたのが、やっと同じ平面に立てた。
だからこれからは、あの背中を真っ直ぐ追っていける。
途中でたくさん、道草もするだろうけれど

　
先生の文面は昔から固くて、気軽にやり取り出来なくて滅多にメールも送れなかった。
だから一つ下の子が頻繁にやり取りをしていると聞いて、すごく羨ましかったこともあった。
卒業式の時だって、二人が楽しそうに話すのを遠くから見ていた。

　
だけど最後に
『ではまた充実したキャンパスライフの報告を楽しみにしています』
と書いてあって、また連絡していいって気を遣ってくれて嬉しかった。

とても忙しい方であまり送っちゃいけないと思ってたから、その優しさがすごく嬉しい。

　
いつか胸を張って、先生に会えたら

　
先生に、会いたい。