適材適所

俺が俺なりにずっと考えてきた“音楽”のこと。

自分の中にある本音。真面目に書くので苦手な方注意。

私にとって“音楽”とは、何だろう。





小さい頃、短い間だったがピアノ教室に通ったことがある。

だがすぐには鍵盤に触らせてくれなかった為、小さすぎた私は音符覚えにすぐ飽きて遊んでしまっていた。

結局鍵盤を触らないうちに、“ここは保育所ではありません”と、ピアノの先生に追い返されてしまった。

それが、私が経験した最初の音楽の挫折。



そんな風にピアノとお別れをした私だが、小学校低学年の時はうって変わって家で一人、小さいキーボードをただ弾いていた。

音楽の教科書や、鍵盤ハーモニカの教科書に載っている曲をはじからはじまで。

もちろん、当時の私は譜面が読めなかった為、はじからはじと言っても、授業でかなふりをした曲しか出来なかったけれど。

でも、演奏の中でリコーダーと鍵盤ハーモニカで選べる時は常に鍵盤を選んでいた。



鍵盤が、大好きだったから。



高学年になっても、私はその小さなキーボードを離さなかった。

一オクターブしかない小さいキーボード。

それでも、私にとってはかけがえのない音楽との関わりだった。



やがて、私はピアノから同じく鍵盤楽器である木琴に興味を示すようになる。

音楽会などの行事で木琴をやる子を見る度に、羨ましくてしょうがなかった。

それでも、木琴をやる子は暗黙の了解で“ピアノをやっている子”だった為、結局小学校にいる間は木琴には縁は無かった。

でも私はこっそり、毎回の演奏する曲の木琴パートを一人、音楽室で練習していた。

たとえ、出番がなくても私は木琴が好きだったから。

だから私は、自分はリコーダーをやった曲の木琴パートを今でもすらすら中学の音楽室の木琴で叩くことが出来る。今でも覚えているということはかなり練習した証。

それぐらい、木琴が好きだった。



音楽が、好きだった。