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夢にまで見たあの部屋に
今 私はいる。

 
だけどそれは、願っていた形とは違っていて。
あの温かさは手に入らなくて

キスも

 
結局、満たされないまま
失うことも出来ずに
私はここにいる。
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忘れるために来たけど
そんなに求めてる人ならば、別れるまで待ってればいい
なんて思ってきた

 

でも付き合うことで得るものは
私にとっていっぱいあるけれども
先輩にとっては、何一つないから

だから、今の展開を
先輩の幸せを
もっと喜ぶべきじゃないか
とも思った。

 
どちらにしても
まず必要なのは、気持ちの余裕で。
だから色々、整理しなきゃと思う。

 
水戸に帰るまでに変われるかな?
先輩の友達から、明るい話を聞いたばかりだった。
口では冷たくても、メールを楽しみにしてくれてると知って嬉しかった。

だから、今日は明るいノリで送っていた。

 
『彼女が出来たのでもうメールしないで下さい』

返事を見た時は、とてもじゃないけど信じられなかった。
また何の冗談だろう、としか思えなかった。

けれども
“同じ学科の子”“今日から”“本気だから”
なんて単語が並ぶのを見て、震えが止まらなくなった。

『先輩、
嘘 って言ってください』
最初は冗談と思って返していたけど、
最後に送ったメールの返信はなかった。

 
彼と彼女が一緒にいるのを見たくなくて、東京を出る決意をした。

けれども先輩が、構内で誰かと歩いているのを何度も見掛けるようになるとしたら
その度に、傷付き泣いてしまって
きっと、まともに生活することさえ出来ない

 
振り向かなくても構わなかったけれども
あの手を誰かと繋いで歩いてる
そんな先輩、見たくなくて。

そんな姿を見るぐらいなら
死んでしまう方がマシだ。

 

もうどこにも行きたくない
何にも見たくない
ブロッコリーきらい
ピクルスもきらい

 

「食べてくださいよ」
「お前は先生になるんだろ。給食どうするんだ。食えよな」

 
ずっと先の私のことを考えてくれる人。
──あの方と、おんなじ。

 
たとえ手に入らなくても
あなたを見ていたい。
どんなに願ったって叶わなくても
あなたを追っていたい。

 
ずっとずっと、好きな人。
いつかは離れなきゃいけなくても
今は 忘れたくない。

今は少しでもそばに いてほしい。
ねぇ、先輩。
知らなかったです。
あなたがそうやって、考えてくれてたこと。

てっきり忘れられてると思っていて
その話を聞いた時は、驚きが隠せませんでした。
あなたは一言も言っていなかったから。

 
それは
誰かから『好き』だって言われた嬉しさよりも
勝るものでした。

 

困っている人を見過ごせない
あなたが好きです。
みんなに優しい、あなたが好きです。

 
羨ましい気持ちもあるけれど
私なんかにも優しくしてくれる
あなたがとても、好きです。

 
私の想いなんて
あなたにとって何も役には立たないし

いつかは忘れるしかないって分かってはいても

 
例えばあなたが寂しいと感じた夜に
私がいることで、その一夜だけでも過ごしていられたら

 
それだけでいい、と
私は思うのです。
『先輩もちょっとは残念がってくれたら嬉しいんですけど!
まぁ、振り向く気もうないですよね?』

聞けない、と言っていたことを聞いてしまった。

『去る者追わないのも俺のポリシー』

案の定、先輩はそう答えた。

 
でも
やっぱり、私は。
 

『じゃあ先輩の優しさには甘えないです、自分の力で振り向かせますから。覚悟しといてください』

驚きながらも、彼はどうすると先輩は聞いてきた。

『仲良くなりたい気持ちはあるのですが、頭撫でられたいと思うのはやっぱ先輩だけなので。 ダメですか?』

『お前の気持ちだから、どうこう言うつもりはない。頭は撫でないがな。
断ったから俺にどうこうしろとかなしな。俺知らない。

もったいないな』

 
なんて言われたけれど
本当は、先輩のためにも受けた方がいいかもしれないなんて思ってたから。

先輩は他の子に対しての方が優しいし
私の気持ちなんて無駄でしかないけれど

でも今は、先輩を想っていたい。
想うことで、先輩に何か役に立てたら。

それだけを、願ってる。
怒ってるなら事務的な内容含めて、メールはもうしないと送った。

 
『携帯が充電切れてただけさ。それより、おめでとう』

そうやって返ってきたことが嬉しくて
届いて二分でつい送信ボタンを押してしまった。

気付いて慌てて取り消したけど、間に合わなかった。
先輩は、引いてしまわないだろうか。

 
すると、一分後に返事が来た。

 

“おめでとう”と言われるようなことよりも
そうやって先輩から届く方が
ずっとずっと嬉しかった。
よく話していた男の子が
どうやら私のことが好きらしい。

嬉しかった。
だけど、どうしていいか分からなかった。 

『先輩も先月同じ立場だったはずなので、相談していいですか?』
『やだ。好きにすればいいんでない』

“好きにすればいい”
それはまさしく、先輩の本心だ。

だけど、恋愛的には好きだと思わない相手だったから
“かわいい後輩”と付き合うことにした先輩に聞きたかった。

『来る者拒まずだろ。俺は』

結局、先輩はそう答えた。
確かに、その考え方はいいと思う。

 
だけど

私は

 
どうしていいか、なんて
結局答えはたった一つしかなかった。
不安になって
携帯が壊れたか
最悪、事故にでも遭ったのでは
もういなくなってしまったの?

そんな風に思って
夜に一人、サークルノート見に行ったこと

書き込みがあって安心したこと

 
あなたは知らなくていい。
ひとりだって感じたら
あの夜のことを考える。

 
腕を引き寄せて
震えながらも手を握って
私を真っ直ぐ見ようとする、先輩

 
もしもあの時言われてたら
私は先輩を信じられていたかな。

 

幼い少年のような
あの瞳を見たかった。

そんな先輩を、もう一度だけ欲しかった。

抱き締めたかった。
そばにいたかった。

 

強がりなあの人の暴言を
笑いながら受け止めつつ
心の底で、あの夜のことを考えたりする。

あの夜に 帰れたら

 

自分から失ったものなのに
私は何を 願ってしまっているのだろう

 
結局はすべて
自分に自信がなかったせいなのに。
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