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昨日送ったメールも、返っては来ない。

怒ってるのだと思う。
それか、飽きたのかな。

 

謝ったって
変われない私で
本当に ごめんなさい。
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自分の全てが、一人の人で出来てる訳じゃない
私にだって、いくらかの思い出はある。

 

右手の薬指に、何か物足りなさを時折感じてた。

机の中にずっとしまっていた袋を出した。

薬指には出来ないけど
中指に銀色が光った。

時計とおんなじ
私をこの世界に縛るもの。
 

それは前より小さくて、とてもじゃないけど外せなかった。

 

ずっと私だけを愛してくれた
あいつがいた、しるし。

 
待っている人がいることを
忘れないように。
『本当は振り向く気なんて、もうないのでしょう?』

聞いてしまおうかとも思った。
だけど、聞けなかった。
聞けるはずもなかった

 

答えなんて明白で
だけど、今までの私は望んでしまっていて

 
いつかは好きになってもらえる、と。

 

今、辛いのは
やっぱり日曜日の会話からかな

何とも思われてないんだって、分かったから。

 

それがとても、辛かったんだ。
「先輩、今度買い物に連れてってくれませんか。お米重いんですよ」

最初からダメだと思って言った言葉だった。

「金取るぞ。それに誰か連れてこいよな。お前一人なんかと行かねぇぞ」

 

あぁ、この人にとって私は
後輩と仲良くなるための出しなんだ。

だってその時も
私とは全然話さないで、
ずっとあの子とばっか話して
私が話すと、「うるさい」「死ねばいいのに」しか言わなくて。

 
あの子が頼んだって
同じどころか、もっと優しいはずなのに
今まで私は、そんな優しさにさえ舞い上がってしまっていて

誰にだって優しい人なのに
何を考えてしまっていたのだろう。

 

「俺が買ってくればいいんだろ。お前がいたって仕方ないし」
二人になってから、先輩はそう言ってくれた。
もちろん悪いから断ったけれど、本当は先輩は優しいって知ってる。

 
けれど、あの人は集団からそういうのを抜きにして慕われる人だった。
だけど私だけが、恋愛的な目で見てしまっていて。
みんなに同じなのに

 
何やってるのだろう
私、馬鹿みたい。

何とも思わなくなればいいのにね。
知ってますか?
私が“私”って使うのは
あなたの前だけなのですよ。

 
「男とメールしてるみたいでなんかなぁ」

まだ、付き合ってると言えた頃
そう言われて、“私”に変えてみた。

『気持ち悪くないですか?』
『いやいや、いいんじゃない。気持ち悪くないよ』

 

あれから、ひと月が経って
私は“私”のままだけど
それもあって、自分の中の私で接している部分もあって

 
私は重くないですか?
気持ち悪くないですか?

 
私がいるのは
あなたの前だけなのです。
ノートを開いたら、
先週書いたページの上に
誕生日プレゼントの案が書いてあった。

面白いように一生懸命考えたのを
つまらないと、その日のうちに一蹴されて結局渡せなかったけれど

 

だから、なかったことにしたくて
消しゴムに手を伸ばしたけれど
やっぱり消せなかった。

忘れられなかった。
ずっと気になってた、あの四文字の意味を聞き出せずにいる。

 
“気付いて”

 
先輩、本当は
大切に想っている人がいるのですか?
「先輩はどうして私にだけこんな扱いなんですか?」
「他の奴と比べて重さが違うからだろ」

それはつまり、私はそんなに大切な存在ではなく
むしろ、迷惑な存在だってこと

でも
「そんなに嫌いなら、離れていいですよ」
そう言うと、先輩は少し笑うだけ。
決して、“嫌いだ”とは言わない。
だって言ったら、私から離れることを知っているから

 
先輩は決して振り向いてくれない
だけど同時に、離してもくれない

こんなの、生殺しだ。

 

それでも、そんな先輩が好きだ。
だって先輩は許すきっかけを待ってるって、本当は分かってるから。
いつかきっと、許してくれるから

信じてる。
毎日泣いてばかりだった
忘れなくちゃいけなかったから

また、迷惑かけちゃった。

 
帰ったらまた泣きそうだから、みんなが帰った後もサークル室にいたら
電話がかかってきて、ご飯を持って先輩が来た。

私が帰るまで、帰ろうとしなかった。
「泣いてしまうから」と言っても、困った顔もしなかった。
ベッドで泣くことにもう抵抗はなかったから、いつも泣いてしまっていた。
隣で眠る同室に心配かけてしまっていたけれど

けれどクズだクズだと私を言うくせに、先輩は見捨てようとはしないでくれた。
待っていてくれた。いつだって。

 

『お隣りさんの迷惑にならないように、相手してやるよ』
帰ってから来たメール。
先輩は、泣かさないでくれるみたい。

 
だから昨日は、久しぶりに泣かずに眠れた。
クズと言われるのはもう慣れてた。
クズとしか呼ばれないことも。
けれど、何とも思われてないことは辛かった。

夜のサークル室に二人だけ

「先輩、言ったことは守ってくれますか?」

そう言って、一ヶ月前のメールを見せる。
『いつでも頭ぐらい撫でてやるよ』

「今ヘコんでるんで、やってくださいよ」
「シャンプー変えてないだろ」
「変えましたから」

ゆっくり近付いてくると、頭を掴んできて顔に寄せる。

「ほんとだ。捨てたの? 勿体ない」

そしていとも簡単に撫でてくる。

「お前、俺に言われててヘコんでるのに撫でられたら大丈夫なの? 馬鹿だろ」

嬉しかった けれど
みんなにこうやってやってるんだって考えると、大丈夫なんかじゃない。

「撫でてやったんだから、泣くなよ」

嫌です、って断った
だってもう泣きそうだったから

「川行くの? 行くなよ。
危ないとこには行くな。何かあったら俺のせいになるだろ」

そう言って、私を置いて帰ってはくれない。
ずっと待ってくれている、甘い人。

だけど、振り向いてはくれない。

 

自転車の後ろに乗った時、背中に手を回したくなって
けれどそれをぐっと堪えて、寄りかかるだけにした。

「寄りかかるなよ」
「眠いんです」
真夜中に吐いた、半分の嘘

「急ブレーキかけるぞ」
離れてから思い出す、一瞬だけ触れた温かさ。

 

「お前は片寄った方ばかりしか考えてないんだよ。両側から考えれるようになれ」
「変われますか?」
「変わろうとすればな」

そう言った背中は、あの方によく似ていて
叱ってくれる、人。

 
せ、ん、ぱ、い
やっぱり私は、あなたが好きです。
諦めれそうにもありません。
だけど、迷惑ならいつだって消えます。
けれどあなたは『いなくならなくていい』と言ってくれる。
大好きな、人。

 
だから、いかないで
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